みその基本
みそは、大豆と麹と食塩を混ぜ合わせ、発酵熟成させたものです。
発酵熟成中に働く微生物が、製品に影響を与えます。微生物の働き方は気候風土、
それぞれの蔵によって微妙に変わるため、原料が同じでも、出来上がりは違ってきます。
原料や環境、水質などの条件も加わり、それらが複雑にかかわり合うことによって、地方色のある千差万別のみそが生まれました。
現在のように、技術が向上し、流通が発達しても、全国的に均一のみそを造ることは不可能です。
みその分類
全国に千数百種あるといわれるみそは、
麹の原料による分類(米みそ、麦みそ、豆みそ)
味による分類(甘みそ、甘口みそ、辛口みそ)
色による分類(赤みそ、淡色みそ、白みそ)
があります。
【麹の原料による分類】
原料で分けると、米みそ・麦みそ・豆みその3種類と、この3種類を混合した調合みそに分けることができます。
米みそとは大豆に米麹を加えて造ったもの、麦みそとは大豆に麦麹を加えて造ったものです。また、豆みそは大豆のみを主原料としています。
【味による分類】
甘口、辛口というように、みそは味によって分けられます。辛さ加減は、食塩の量にもよりますが、もう一つの決め手は麹歩合です。
麹歩合とは原料の大豆に対する米麹や麦麹の比率のこと。塩分が一定なら、麹歩合が高いほうが甘口になります。
【色による分類】
みそは出来上がりの色によって、赤みそ、淡色みそ、白みそに分けられます。
その色は①大豆など原料の種類②大豆を煮るか蒸すか③麹が多いか少ないか、④発酵の途中でかき回すかどうか…など様々な条件によって違ってきます。
みその色、濃淡の違い
みその色の違い、濃淡の差が出るのは、発酵熟成中に起こる『メイラード反応』が原因です。
メイラード反応とは、原料である大豆などのアミノ酸が糖と反応して褐色に変化することです。製品になってからも熟成がすすむので、時間がたつと色が濃くなっていきます。